最新指標(令和8年度・見通し)
対国民所得(NI: National Income)比。令和6年度までは実績、7年度は実績見込み、8年度は見通し
租税 28.0% + 社会保障 17.6%/前年度比 −0.4pt
対GDP比では 32.7%
国税 18.1% + 地方税 9.9%
年金・医療・介護などの社会保険料(事業主負担分を含む)
国民負担率 45.7% + 財政赤字 2.7%
国民負担率の推移(1970〜2026年度)
国税・地方税・社会保障負担の積み上げ(対国民所得比)と、潜在的国民負担率・対GDP比の折れ線
グラフ描画ライブラリを読み込めませんでした。数値はページ下部のデータ表をご覧ください。
国民負担率の内訳
令和8年度見通し 45.7% は何で構成されるか(対国民所得比)
法人が納める税や消費税も含むため、個人の給与から引かれる割合とは一致しません。四捨五入の関係で内訳の合計は総計と一致しないことがあります。
国際比較(OECD加盟35カ国・2023年)
対国民所得比。日本は35カ国中26位
* ノルウェーは2022年、トルコは2020年の値。日本は2023年度実績。オーストラリア、コロンビア、アイスランドはデータが取得できないため対象外。 ルクセンブルクやアイルランドは国外へ流出する所得が大きく、GDPと国民所得の差が大きいため、分母の取り方で順位が大きく変わります。
35カ国の数値を表で見る
主要国の潜在的国民負担率
国民負担率に財政赤字(対国民所得比)を加えた値。括弧内は対GDP比
財政収支は一般政府(中央政府・地方政府・社会保障基金)ベース。ただし日本は社会保障基金を、米国は社会保障年金信託基金を含まない。
国民負担率を正しく読むための4つのポイント
分母は国民所得(NI)— 対GDP比とは水準が違う
財務省が公表する「国民負担率」の分母は国民所得(NI)です。国民所得は、GDPから固定資本減耗(減価償却に相当)と間接税(消費税など。補助金を差し引いた純額)を除き、海外からの純所得を加えたもので、GDPの7割強の大きさです。分母が小さいぶん、同じ負担額でも比率は高く出ます。
令和8年度見通しは対国民所得比で45.7%、対GDP比では32.7%です。国際比較(2023年)では、対国民所得比で日本はOECD加盟35カ国中26位。フランス(64.8%)やドイツ(53.4%)より低く、米国(34.2%)より高い水準です。
上昇の主因は社会保障負担
国民負担率は租税負担率(国税+地方税)と社会保障負担率(年金・医療・介護などの社会保険料)の合計です。
昭和55(1980)年度から令和8(2026)年度見通しまでに、国民負担率は30.5%から45.7%へ約15ポイント上昇しました。このうち社会保障負担率は8.8%から17.6%へ倍増(+8.8ポイント)し、租税負担率の上昇(21.7%→28.0%、+6.3ポイント)を上回っています。高齢化に伴う社会保険料の増加が最大の押し上げ要因です。
「潜在的国民負担率」は財政赤字を加えた指標
国民負担率に、国と地方の単年度の財政赤字(対国民所得比)を加えた指標です。赤字分は現在の世代が負担せず将来世代に先送りしているとみなせるため、「潜在的な負担」と呼ばれます。加えるのは国債残高(ストック)ではなく、毎年度の赤字(フロー)である点に注意が必要です。
コロナ対策で赤字が膨らんだ令和2(2020)年度に過去最高の62.6%を記録しました。令和6年度実績は50.3%、令和8年度見通しは48.4%です。
「給料の46%が引かれる」という意味ではない
国民負担率は国全体のマクロ指標で、個人の手取り率ではありません。分子には法人税、消費税、社会保険料の事業主負担分など、個人が給与から直接支払わないものが含まれ、分母の国民所得にも企業の所得が含まれます。
また、負担した税・保険料は年金・医療・介護・教育などの給付や公共サービスとして国民に戻ってきます。個人の給与に対する負担は世帯の状況で大きく異なるため、下のシミュレーターで確かめてみてください。
給与所得者の負担概算シミュレーター(令和8年)
年収(額面)に対する所得税・住民税・社会保険料の概算と手取り率を、令和8(2026)年の税制・保険料率で試算します。
計算の前提(クリックで表示)
- 令和8(2026)年の給与収入に対する概算です。所得税は令和8年分(基礎控除・給与所得控除の引上げと令和8・9年分の特例を反映、復興特別所得税を含む)、住民税はその所得に対して翌年度(令和9年度)に課税される額(所得割10%+均等割・森林環境税5,000円、調整控除を反映)です。
- 社会保険料は令和8年度の料率(協会けんぽ全国平均9.90%、介護保険1.62%、子ども・子育て支援金0.23%、厚生年金18.3%をいずれも労使折半、雇用保険は一般の事業で労働者0.5%)を通年で適用しています。賞与はなく年収を12等分した月給とみなし、標準報酬月額の上限(健康保険139万円、厚生年金65万円)を反映しています。
- 年収約665万円(合計所得489万円)を超えると基礎控除の上乗せ特例が縮小するため、所得税額が不連続に増えます。
- 16歳未満の子は扶養控除の対象外です(人数に含めないでください)。配偶者特別控除、所得金額調整控除、生命保険料控除、iDeCo、住宅ローン控除、ふるさと納税、住民税の非課税限度額などは考慮していません。
- 消費税などの間接税は含みません。実際の金額は勤務先の健康保険、居住地、賞与の有無などで変わります。
国全体の社会保障負担率には、この会社負担分も含まれます(労災保険料・子ども・子育て拠出金は参考額に含めていません)。
年度別データ表(1970〜2026年度) グラフの元データ。ヘッダーの「推移CSV保存」から同じ内容をダウンロードできます
データに関する注記
- 単位は、国民所得と国内総生産が兆円、その他は%(対GDP比の欄を除き対国民所得比)。令和6(2024)年度までは実績、令和7年度は実績見込み、令和8年度は見通し。
- 平成6年度以降は08SNA、昭和55年度以降は93SNA、昭和54年度以前は68SNAにもとづく計数で、基準の異なる年度の間は厳密には連続しません。租税負担は租税収入ベースで、SNAベースとは異なります。
- 国税は特別会計および日本専売公社納付金を含み、地方法人特別税・特別法人事業税を国税に含めています。
- 財政赤字は国および地方の財政収支の赤字で、一時的な特殊要因(平成10年度の国鉄長期債務の一般会計承継など)を除いた数値です。
- 四捨五入の関係で、内訳の合計が総計と一致しない年度があります。