JAPAN CORPORATE FINANCE DATA NOTE 01

日本企業の
収益力を読む

売上高経常利益率でたどる、業種と企業規模の10年。

観測期間 / 年次20162025財務省「法人企業統計調査」
2025年度までの公表値金融業・保険業を除く公表:2026-09-01 / 取得:2026-09-22

全産業 全規模 / 2025年度

7.26%

+2.11 pt 2016年度比

製造業 全規模 / 2025年度

9.08%

非製造業 6.56%

資本金規模間の差 全産業 / 2025年度

7.94pt

10億円以上 − 1億円未満

02 / READING THE DATA

グラフから読み取れること

2016–2025年度の全期間に基づく解説
01全体の推移

全産業の利益率の長期的な変化

全産業の利益率は2016年度の5.15%から2025年度の7.26%へ、2.11ポイント変化。売上高に対する経常利益の厚みを比較できる。

02収益の構造

業種間の差は、本業と営業外収支の両方から

2025年度は製造業9.08%、非製造業6.56%。営業利益率はそれぞれ5.49%・5.41%で、経常利益率との差(営業外収支/売上高)は3.59・1.15ポイント。経常利益率だけで本業の稼ぐ力を判断しない。

03規模間の格差

資本金規模の間に持続する利益率の差

2025年度は10億円以上が11.96%、1億円未満が4.02%。両者の差は2016年度の4.61ポイントから7.94ポイントへ。業種構成や営業外収支の違いも含むため、規模そのものの因果効果とはいえない。

04変動の読み方

2020年度の低水準から回復

対象期間で全産業が最も低いのは2020年度の4.61%。2025年度はそこから2.64ポイント高い。ただし、各年度の集計は同じ企業を追跡した結果ではなく、母集団や業種構成の変化も反映する。

これらは集計値の比較から得られる記述的な特徴です。為替・価格転嫁・生産性など、差を生む個別要因の寄与はこのグラフだけでは特定できません。

03 / SOURCES & METHOD

データと計算方法

売上高経常利益率

経常利益÷売上高× 100

法人企業統計の母集団推計値を使用。企業ごとの利益率の単純平均ではなく、集計金額の比率です。
対象・期間
金融業・保険業を除く営利法人等。2016〜2025年度の確定決算に基づく年次データ。暦年・四半期の値とは区別しています。
資本金規模
「10億円以上」「1億円以上10億円未満」「1億円未満」の3区分。最後の区分には1,000万円未満も含みます。中小企業基本法や従業員数による企業区分ではありません。
指標の範囲
経常利益は営業利益に営業外収益・費用を加減したもの。受取配当金なども含むため、国内の本業だけの利益率とは異なります。単体法人の集計で、連結決算の利益率ではありません。
集計の注意点・検証内容を見る
  • 年次別調査を使用し、対象範囲が異なる四半期別調査を接続していません。未公表の2026年度の値は補間・予測していません。
  • 資本金1億円未満は「1,000万円以上1億円未満」と「1,000万円未満」の金額を合算。公表利益率を平均していません。
  • 同じ企業を追跡するパネルではありません。資本金の変更、業種構成、母集団・標本の変化などが集計値に影響します。差の統計的有意性は検定していません。
  • 2025年度から、金融・保険業を除く資本金5億円以上の未回答法人で前年度回答がある場合、その過去データによる補完に変更されています。
  • 公表利益率150点と再計算値を照合(原表の小数1桁丸めの範囲内)。製造業+非製造業、資本金の相互排他的な4区分の金額が全体と一致することを確認(百万円単位の丸めを許容)。
  • グラフ・カードは原金額から再計算した小数2桁表示。原表の小数1桁表示と桁数が異なります。比率の差は丸め前の値から計算します。
  • 出典:調査概要 / 調査結果・用語・算式 / 補完方法の変更。このページは公表資料を加工したもので、財務省の公式ページではありません。

OPEN DATA / REPRODUCIBLE

データから、もう一度たどれる。

計算に使った原データと、図を生成するコードを公開しています。

uv run build.py

コードはPEP 723形式。リポジトリ一式を取得し、uv run build.py で保存済みデータから再生成できます。--refresh を加えるとe-Statの公開CSVを再取得します(APIキー不要)。